提案内容

「学生の手でもうひとつの大学を作るunUnversityの試み」
 
いよいよ新しい校舎CS-Plazaが完成します。そして大学にはもうひとつ新しい場所が出現します。みなさんが毎日食事するカフェテリア。新しい食堂がCS-Plazaにオープンすると、あの円形の建物は何もない大きな空間として残るのです。
その場所を、どう利用するか?私は、そこに学生が自分たちの手で「もうひとつの大学」を作り上げてほしいという、いささか無謀な構想を抱きました。
 あの広いスペースを拠点として、領域を越えた発表やシンポジウムを行う。制作やワークショップ、パフォーマンンスや音楽、ゲストを招いて自分たちの企画する授業を行う。学生が学生自身の手でそれらを企画し、運営する。そういうことは不可能だろうか?
学生の自主的な実験工房。それを仮にCS-Labと呼んでみたいと思います。2011年度のスタートへ向けて、私は学生のみなさんとCS-Labの構想を作り上げたい考えています。この構想に関心を抱いた人は集まってください。共に、刺激的な場所をつくり出すための話し合いを始めましょう。

-東京造形大学 学長 諏訪敦彦-

2011/02/06

映画領域「映像表現Ⅳ」の講義をCS-labで実施した報告

映画領域の非常勤講師の飯名です。
どうもです。

2011年1月13日に「映像表現Ⅳ」の講義で、CS-Labを使わせてもらいました。
その報告です。

この講義は「映像やデジタルテクノロジーを使ったパフォーマンス、インスタレーション」をテーマにしてやってます。
普段の講義は、7-304で開催しているので、映像を使ったパフォーマンスを考える際、結局のところデスクトップ上での創作で、実寸での空間体験が出来てませんでした。
カメラの設置とか、照明とプロジェクターの関係などを考える上で、実際の作品を上演する広さが、リハーサル時に必要です。
CS-Labを使えたことで、実際にパフォーマーが体を動かしたり、大きな映像を背景に映写したり、ということが出来るので、非常に良かったです。
さて、使用してみてどんなだったかを書きます。


『映像を使ったパフォーマンス&インスタレーションの講義で使用した感じ』

<良い面>
* 広い。開放感があり、リハーサルスタジオ的に使える。
* 卒業制作中の学生と共有で場所を使ったので、いろいろな人の出入りもあり面白い
* 公開講義的な感じで、窓の外からも中をチラっと見れたりする
* 好き勝手に設営できるので、制限がない。ほとんどの大学施設は、プロジェクターが固定で移動できなかったり、など、融通がきかないことが多いので、CS-Labは自由度が高い。
* 美術の学生が置いて置いてくれた「白い移動式壁」がナイス。映写もできるし、仕切りにもなるので、使いやすい。

<悪い面/改善するといい面> 
* 基本的な機材はあると良いかも。プロジェクター、簡単な照明、音響設備がCS-Lab用に確保されていて、機材管理室とかで貸してもらえる、とか。備え付けにしてしまうと、映画系、美術系などでも、それぞれ用途が違うから不便。移動式にして、使う人が簡単に設置、操作できるとよい。なので、機材選びは慎重に検討すべし。
* 暗転できるといいなぁ。カーテンみたいな開閉できる仕組みで。
* 冬、寒い。(これはわがままか、スイマセン)
*机や椅子の管理がどうなってるのかな?と。自由に使えるのは嬉しいのだけど、どのくらいの分量あるのか?が不明。


<全体的な感想>
自分で必要な機材を持って行き、好きに使ってよい、というスタイルは、とても良いと思った。
今後の管理運営のシステムさえきちんとしておけば、使い方は使う人が考えるはず。
ただ、自由度があるデメリットは、どんどん場所が汚くなっていく、ということ。それぞれの自己管理、マナーも必要ね。

中身のイベントの質や使用方法に、管理者があまり干渉しない、という感じが使いやすさを向上させていると思います。
管理方法が明確になると、もっといろんな人が使えますね。

こういう場所で面白かったのを書いときます。

★京都精華大学内にあるライブハウス(みたいなところ)。

以前授業のショーイングで使わせてもらった。

学生が管理しているので(学生自治会だったと思う)、主に部活動の発表で使われているらしい。授業で使うときは、会議で提案しないといけない。照明、音響は、この部屋にはないので、その都度持ち込み。照明サークルとかバンドサークルに協力してもらい、機材を借りる必要がある。
京都精華大学も映像とかインスタレーションの学科があるけども、小劇場的な場所がないので、このライブハウスは貴重かもしれん。

★アイルランドのダグダダンスカンパニーのスタジオ
http://www.dance-media.com/dmj-photo/workshop/mediated-bodies.html
2007年にワークショップで使った。ダンスカンパニーのスタジオで、元々は教会。
現在はどうなってるか知らんのですけど、当時はこういうアイディアで運営されてた。
昼間は一般利用できるように開放。会員登録してもらい、日程と使いたい広さを予約する。
広く使いたい場合は、全面利用。狭くて良い場合は「このエリアでOK」という風に区分する。エリア区分は移動式の棚とかでラフに区分けして使う。なので、隣の人が何をやってるのか丸見え。それが意外と面白い。
音の大きなリハーサルとかの場合は、他の利用者に考慮して、スケジュール調整などする。
共有エリアとして、ソファーとか本棚とかあって、小さい図書館みたくなってる。コーヒー飲んだりもできる。
管理は、ダンスカンパニーが行っている。


★ZKMのアカデミー
ずいぶん前に(2003年くらい?)、ドイツのカールスルーエにあるZKMというメディアアートセンターに行ったんだけど、そこにアカデミーがあって、メディアアートを学んだり作ったりしてる若者が沢山いました。
で、訪問した日にZKMで講師をしてる友人から「今日、学生のライブがあるから来なよ」と言われ行ったところ、CS-Labみたいなスタジオ(もすこしスタジオとしてちゃんとしてたけど、、、)で、学生が一人でエレクトロニカのライブをやってて、おもろかった。
お客は、20人くらいだったかな、何人かの先生も床に座って聴いてて、一般の人も入れるようにしてありました。
で、30分くらいのライブが終わって、学生と先生が雑談してたり、自由な感じ。売店でなんか買って食ってる学生とか。授業の発表というよりも、その学生がライブがしたいからやりました、先生遊びに来てください、みたいなノリで、先生たちも教育的視線ではなくて、面白がってみてた感じ。かといって、学生もふざけてなく真剣にライブパフォーマンスやってる。
あれ、いい。あの感じ。


という感じ。また気がついたら書きますー。